全身CTによる予後改善効果は証明できなかった。
Less is more.
成人の重症外傷では医師が選択的に部位を決定したCTよりも詳細な外傷の情報を隅々まで検索できる全身CTの有用性がある程度証明されています。一方で小児を評価した研究はほとんどありませんでした。小児は行動の範囲から多発外傷よりも単独損傷の可能性が高いことが分かっています。全身CT検査には詳細な情報が得られると言うメリット以外に被ばくのリスクを伴うため、選択的CTと比較し、その有用性を評価しました。
様々なサブグループも検討しましたが、有用なサブグループも証明できませんでした。
小児の重症外傷の診療戦略は再検討が迫られそうです。